Radiation Oncologyは直訳すると放射線腫瘍学ですが、日本で言う放射線治療をやっている診療科になります。
ここのすごいところは、各臓器の腫瘍に対して放射線治療の専門家がいること。
頭頚部、胸部、乳腺、消化器、泌尿器、肉腫、小児科・・・と外来もすべて別です。
私は2日間ずつで各臓器の外来と治療を見学しています。
そしてもう一つMGHの目玉は、Proton、つまり陽子線治療ができるところです。
放射線治療の詳しい話はここには書ききれないくらいになるのでざっくり話すと、X線などは体を通り抜けていくのに対して(だから画像診断に使えるんですよね)、陽子線はある深さで止まる、つまり腫瘍の場所を指定すればその先の正常組織に放射線を照射せずにすみます。
そのため特に小児や頭頚部など、正常組織への照射を極力減らしたいときに大活躍するのがProtonなのです。
Protonでの治療は高い上に現在MGHにも1台しかないので(もう1台建設中)、この治療が必要だと思った場合はカンファレンスできちんと症例発表をしてコンセンサスを得る必要があります。
実は日本は陽子線治療が全国でも10か所以上、そして重粒子線治療というさらにパワーアップしたやつも全国で5か所、実施可能な施設があるそうです。
先日お話した先生が「世界で10か所もない重粒子線治療の施設の半分が日本にある、なのにアメリカには一つもない」とおっしゃっていました。意外!
少し上の話で興味を持った方がいたら、こちらのホームページが参考になると思います
さて、Ether Domeのお話。
病院の敷地内ですが一般公開されています。
1846年、William Thomas Green Mortonというボストンの歯科医が世界で初めて全身麻酔を用いた外科手術に成功した場所です。
部屋の裏側には展示室があります。当時の衝撃がよくわかる。
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