2017年4月28日金曜日

麻酔科4週間の振り返り

どうも、台湾4週目が終わったけろです。
とっても名残惜しいですが、4週間の麻酔科実習が今日で終わったので簡単なまとめをしてみます。いきなり文章も寂しいのでこの前15人くらいで放課後に行ってきた蛍散策の写真を貼っておきます。先生は1人だったので小学校の遠足みたいな感じでした(笑)

麻酔科の学生・指導医とお出かけした時の蛍

台北の中心から1時間程度でアクセスできちゃいます



さて、まずは数字から。

実習日数:16日間(台湾の祝日など)
期間中に一緒に回った他の留学生:4人
学生指導担当医:1人
麻酔科の学生・指導担当医でお出かけした回数:3回

けろが実施した手技(数え漏れあるかもですが、、、)
・マスク換気:14回
・声門上器具挿入:2回
・気管挿管:7回
・IV(手背):2回
・Aライン(橈骨動脈):2回
・CVC(内頸静脈・エコーなし):1回

でした。
手技についてはもう本当に経験値がものをいうということを実感しました。現実の患者さんに対しては初めてやる手技ばかりだったので、最初はもうやってる立場からしても「コイツ危なっかしいな」という感じでしたが、回数こなしたものについてはそれなりに見てられるものになったと思います(あくまで自己評価)。


先生が手技をやる時の見る目も少し変わったと思いますし、難しいところをきちんとやった時には「ふんふん」という感想から「おぉー、すごい!!」という感想に変わりました。
けろは将来麻酔科に行くと決めているので、このような手技は全て日常で行う必須手技になりますがやってみると改めて奥が深く面白いと感じました。研修医になったら積極的にやって磨いていきたいところですね。


あとは生体肝移植のオペを見学させてもらったり、腕神経叢ブロックを見学したりなど医科歯科の病院ではなかなか機会のない学びも多かったです。台湾だけでなくアメリカ、香港の医療についてもディスカッションできたのも日本の医療制度を客観的に見るのに役立ちました。台湾の現状は日本の少し前に本当に似ているので現在の日本の医療政策の方向性(機能分化、高齢者医療)が理解できました。

ちなみに先生方の面倒見は日本とかなり近い気がします。手技をメインにしていたため、指導担当の先生が「〇〇が△△ね」という感じで割り振って監督・指導していました(学生同士でアドバイスしたりすることも多々ありました)。知識的なことについては概略について先生が説明してくれて、質問すればするだけたくさん答えてくれるという感じでした。
実習の自由度は基本的に団体行動だったので低いと言えば低いですが、希望すればわりと何でも通る雰囲気です(見学型になりますが)。フリータイムはかなり多かったので雑談や観光は捗りました(笑)

さて、来週からは心臓血管外科4週間が始まります。本院での心臓血管外科手術は年間約2800件(平日平均10件)とオペも多忙な感じですが、入院患者だけも今日現在20名はいるらしく先生方はかなり忙しそうです。。。まぁ学生の立場としての忙しさはまた別問題なので、いろいろ学んで来ようと思います。


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Geriatrics②

こんにちは!ANU組のTTです。

Geriatricsでの実習もあと1日となってしまいました。先生方が本当に優しくて、実習始まって3日目くらいから「あぁ、あと3週間と2日しかないのか。。。泣」と毎日思い続けた当科での実習ですが、いよいよ明日終わってしまうようです。毎日実習を消費してしまうのが悲しくて日々憂鬱な気分でした。。。(もっと楽しめよ、、、)
正直寂しすぎて今にも泣き出したい気分ですが、次の科に移る前に当科での実習についての続きを書いておきたいと思います。。。


午後

ルーティンとなっているのは基本的に前回触れた二つだけですが、それ以外にも以下のような学習機会?があります。午後は基本的にこれらを行いますが、決められたものは②のCase Discussionくらいなのでかなり自由に過ごせます。先生からも「過ごし方はあなた次第!急性期の患者さんが見たかったらその病棟に行けばいいし、さらに急性期の患者さんが見たかったらED (Emergency Department)に行っておいで:)」と言われました。


①GAPU(Geriatric Assessment and Planning Unit)での実習

GAPUという組織の中で実習を行います。
GAPUとは、簡単に言うとEmergencyに運ばれてきた高齢者の患者さんをどの病棟に入院させるか決める組織です。

つまり、高齢者の患者さんが病院に来て入院するまでの流れは、、、

Emergencyに運ばれる → GAPU → 病棟
       or
outpatient(外来) → GAPU → 病棟

って感じです。

高齢者だからと言って老年病科の病棟に入院させればいいわけではもちろんなく、よりspecificな疾患を持っていたらその疾患を扱うのに適した科の病棟に入院させた方がスマートです。
まぁGAPUに送られてくる時点で老年病科が適していると判断されているわけなので、GAPUから他科の病棟に送られることは基本的にありませんが。。。

また、上で少し触れましたが、老年病科と言っても緊急性の観点から入院する病棟が異なり(普段実習を行っているのはsubacuteの患者さんを扱う病棟です)、その中のどこに入院させるかという判断もGAPUが行います。

TMDUからの研修生はかなり自由に実習することができるので、自分は普段の病棟でやることがない時にはとりあえずGAPUに通っていました。たまたまResidentの先生でとても熱心に面倒を見てくださる方がいて(これは本当にラッキーだった。。。)、その方と会うと「What would you like to talk about today?」と聞かれるところから始まり、その時々で興味のある内容について教えていただきとても勉強になりました。
ちなみに、Geriatricsを回っているANUの学生は基本的にここで実習を行っているようです。(なのでANUの学生とはあまり交流がありませんでした。。。)


②Case Discussion

日本でいうminiCEXの進化版みたいなものです。先生から患者さんを一人割り当てられ、その患者さんに一人で問診を行い、その患者さんについて情報をまとめて先生にプレゼンするというものです。だいたい週に2回ほど行います。先生からのfeedbackがかなりしっかりしているのでとても勉強になりました。

まず、問診では日本のFOCUSや普段の病棟実習でやっていたことよりも詳細な聞き取りが要求されます。出身国や宗教(例えば、ある国の人はとある病気の人が多いから目の前の患者さんでも可能性が高まるとか、宗教によっては使ってはいけない薬があったりとか、、、)、独居かどうか、近くにすぐ助けてくれる親族はいるか、家は何階建てか、bedroomやbathroomは何階にあるか、階段は何段か、手すりはあるか、などなど。まぁ老年病科だからこその質問なのかもしれませんが。特にCanberra HospitalのGeriatricsに入院している患者さんはFall(転倒)の人が多いので、それを反映しているのかもしれません。いずれにせよ、ここまで詳細な病歴聴取を求められたことが今までなかったので、とてもいい経験になりました。

また、患者さんに処方している薬の管理についても学ぶことができました。高齢者ということでどの患者さんも飲んでいる薬が多く、「Aという薬は主訴に対して有効だけどBという副作用があるためCという薬を使おう。でもその場合腎臓に負担がかかるので定期的に腎機能をモニターしよう。。。」という感じで、実際の患者さんの管理について実践的な知識が得られた気がします。

以上のように患者さんについて詳しく知る必要があるため、問診は毎回だいたい45分くらいやっておりました。。。もっと練習してcriticalな情報を的確に聞けるようになりたいですね。。


③手技やテスト

運が良ければ手技やテストをやらせてもらえます。
自分は動脈採血、静脈採血、尿カテ、MMSEをやらせてもらいました。尿カテ以外は実際の患者さんにやらせてもらったことがなかったので、とてもいい経験になりました。やはり実際の患者さんに採血するのは緊張しました。。。


細かく書けば他にもいろいろ経験したのですが、大きなものはこれくらいになります。

総じて、Geriatricsはかなり学生(TMDU生だけ?)の自由度が高いのですが、その中でも先生は教育熱心なので、学ぶ意志が強ければどんどん学ぶことができる科であるという印象を受けました。いい意味でも悪い意味でも自分次第ってことですね。先生は教育熱心と言いつつも、向こうから来てくれることはあまりないため、自分からアプローチしていかないと実習の質が落ちてしまうかもしれません。まぁこれはオーストラリア全般的に言えることかもしれませんが。。。面倒見がいい分、自由度が少ない日本での実習とは正反対の環境であるように思いました。

いずれにせよ、自分は最初にこのGeriatricsを回ることで、英語的にも学習の姿勢的にもとても鍛えられました。
明日で最後なのがものすごく寂しいですが、次のGastroenterologyでの実習も頑張りたいと思います。。。

2017年4月25日火曜日

タイの医療制度と高齢化。

どうも、レイです。

タイは暑いです。

毎日40℃近いです。

30℃だと涼しいと感じるようになってしまいました。



ソンクラーンという長い休みが終わり、タイでは先週から新学期が始まりました。

ソンクラーン中は水かけ祭りが行われており、水鉄砲やバケツを持った人達が水をかけ合います。


新しく5年生になったフレッシュなタイの学生6名と一緒に、先週から小児科をまわっています。

シリラート病院の小児科は、感染症とか循環器とか色々分かれていて、私が実習しているのはGP(General Pediatrics)という所です。

入院している症例は、General Pediatricsということもあって、核黄疸、肥満、ベーチェット病、悪性胸膜中皮腫、先天奇形、食中毒など、多岐にわたります。

今週は小児のInfectious clinicやHIV clinicを見学するので、よりタイっぽい症例がみられるのではないかと期待しています。



小児科をまわっているタイの医学生達は、週に1,2回夜勤があるそうで、夜勤の翌日も普通に実習があります。

夜勤明けの子はすごく眠そうです。。

朝も毎日7時集合だし、土曜日も(人によっては日曜も)実習があるみたいで、大変そう・・・


学生が、擦過診、グラム染色、KOH染色、外来での予診などをやっていて、日本よりも任されている医療の幅が広い印象です。

みんなで腰椎穿刺の練習中。


また、タイでは医学用語は英語で習うらしく、学生さんは英語は喋れなくても医学英語は沢山知っています。

欧米の最新の情報にキャッチアップしていくためだそうです。



ここで、今回の本題。

タイの医療制度について。



タイには、とても特殊な医療制度があります。

その名も

30バーツ医療制度。



タイでは、医療保険に加入していない低所得者層などは、30バーツ(約90円)払えば殆どの医療が受けられるそうです。

治療も、入院も、予防接種も、出産も・・・


この制度の導入により、「タイでは国民皆保険が達成された」と言われているそうです。

国公立病院はこの制度を利用する患者を受け入れていますが、私立病院での受け入れは少ないそう。



これ、確かに低所得者にとっては凄くいい制度だけど・・・


医療費やばくなりそうじゃない?!


受けられる医療は高度ではないとはいえ、タイはどんどん発展してて、これから高齢化も進んでいくのに、90円で殆どの医療を受けられるとか、ちょっと危険な匂いがするんですけど・・・

まー政府の人達も色々と考えてるところがあるのでしょうが。。



高齢化の話で、もう一つ。


先週、JICAの方々にご一緒させてもらって、高齢者のデイケア施設や訪問リハビリを見に行ってきました。

デイケア施設の様子


若者はバンコクに出て行ってしまうので、タイの地方では高齢化が進んでるみたいです。

私の行った地域では、60歳以上の人口が20%を超えていました。


訪問診療では、目の病気で入院している間に廃用症候群になり、退院後も家で寝たきりのままで、動けなくなってしまった患者さんにお会いしました。

意識がはっきりしているからこそ、体が動かないのが辛そうでした。


そういう患者さんを減らそう、動けるうちに体を動かして、いつまでも元気に動けるようにしよう、


ということで、日本人の作業療法士の方がデイケアを提案されたそうです。

デイケアで他人と関わることで、認知症予防にもなりますし。



他にも、お宅を訪問した際に、そこのお爺さんにスタッフの方が

「日本からお客さんが来てるのよ。知ってる日本語ある?」と聞いたら、

お爺さんが

「バンザーイ」

と言ったのも、印象的でした。


きっと戦争の時代を生きていらっしゃった方なのですね・・



デイケア施設は、まだシステムがちゃんと確立されてなかったり、送迎用の車がゴルフカートしかなかったりと、不十分な点もあるみたいですが、患者さんも楽しそうだったし、現地スタッフの方々も嬉しそうでした。

送迎用のゴルフカート


デイケアで働いているボランティアの人達も、昔は母子保健のボランティアとかをやってたみたいです。


タイでは周産期医療に関する問題は少なくなり、代わりに高齢化が問題になってきていると仰っていました。


高齢化社会の先輩として、日本が世界に伝えていくことは沢山ありそうですね。


2017年4月17日月曜日

実習の近況とKTV

どうも。台湾に来ているけろです。
こちらの麻酔科に来ているアメリカ人留学生に聞いていた通り、アメリカの外科ローテ学生は朝早いですね、、、

「One who likes operation room should be aanesthesiologist. One who want to live in operation room should be a surgeon.」的なことを言ってて、妙に腑に落ちました(^^;

さて、実習の方ですが相変わらずいろいろな部屋を回って麻酔導入時に行う処置をやらせてもらってます(NTUの学生さんは医科歯科みたいに担当の症例を割り当てられたり、レポートがあったりで最近は別行動が多いですが、、、)。
で、けろは手技が一番未熟なので生命維持の観点から最重要な手技のマスク換気や気管挿管を特に多くやらせてもらってます。


一番背が高い方が留学生の指導医です。留学生は2,3,4週間と期間も大学もバラバラ

ようやく慣れてきましたが、NTUHは超巨大枕を使用しているので気道確保がちょっと大変です。
普通はスニッフィングポジションと言って、仰向けで寝た状態から鼻で臭いを嗅がせるように下顎を突き出させるのですが巨大枕のせいで頭ごと体の前面に出てきてしまいます。
高度な肥満の時などに使うLAMP法体位に近い形です(注:患者さんは日本と同じくらいの体型が多いです)。
他の留学生とも疑問に思って聞いてみましたが、軸ではなく解剖と気管チューブの曲線に注目するとこの体位が良いらしいです。NTUHの気道確保のスペシャリストがそういう体位でよくやっており、そもそも熟練すれば体位なぞ関係なくできて当然!!・・・だそうです。

んー、確かに視野展開は難しいですがCormack grade3だけでもいければ気管チューブはかなりスムーズに入ってくれています。一応今のところ全部うまくいっているので結果的には良いのかもしれませんね。


さて、もう一つの話題はKTVです。
KTVとは「卡拉OK」つまりカラオケのことです。
台湾人も日本人と同じくカラオケが大好きです。
ただ、台湾のカラオケは大人数のパーティーみたいなノリで部屋もリッチな感じです(トイレも歌う部屋の中にある)。
食事もビュッフェ形式で自由に取る感じでした。

右の大画面にMVと歌詞が出ます。左はデンモク的なもの。テーブルの上は食事や酒でカオス(笑)

料理とお茶は取り放題
「日本の歌も結構あるよ〜」
と聞いていたので、(どうせ演歌が半分くらいだろうけど、中島みゆきとかELTくらいはちゃんとあるだろう)とタカを括って行きましたが、、、、

いや〜全然なかったです(> <)

まぁ正確には自分が歌えるものが、という限定つきですが。けろは男ですが男性歌手の歌は苦手なんです。
中島みゆきは3曲しかないしELTや大塚愛も全然なかったです。何より残念なのが演歌が多いくせに「ブルー・ライト・ヨコハマ」がないこと!!

・・・一番好きなのに、、、

もう本当にその点が残念すぎましたが、それ以外は基本的にお祭りさわぎなので何やかんや楽しんできました(^^)

指導医の先生がなぜか「津軽海峡・冬景色」を歌えるとのことでデュエットしたり、
↑本当にビックリするくらい上手かったです!!

この日のために練習していた中国語の歌「我只在乎你」を歌ったり、英語・中国語・日本語が入り乱れておりました(笑)

台湾はMVが充実しており、youtubeで公式のものがたくさん観られるので語学学習のとっかかりとしても役に立ちますし楽しめますね。

J-POPでも洋楽でもないC-POPに興味を持ったかたは是非いろいろ聞いてみてください(^^)

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Pediatric Surgeonという人生の選択

HMSのBoston Children's Hospital小児外科で実習中のMariです。
こちらでの実習が始まって2週間が過ぎ、折り返しとなりました。

病院はいたるところに思わず立ち止まってじっと見たくなるような仕掛けや絵が満載。
建物自体がいくつかの棟にわかれているのですが、小児外科の外来やオフィスがある建物の地階エレベーターホールにはなんと、みんな大好きピタゴラスイッチが!!!
超楽しい。

さて、小児外科の実習について。1日の流れとしては、朝回診→手術見学→病棟で患者さんの診察など、というのが多いですが、月曜は外来見学、水曜はレクチャーが多い日なので手術見学は少なめだったりします。

こちらの手術部、なんとオペ室が25室あります。小児専門で、消化管中心のGeneral surgery(Mariがいるところです)に加えて整形外科、心臓血管外科、脳外科などの手術も多く行われています。見たいオペがある時は手術室に入って、"Hi, I'm Mari, med student. Can I observe?"と中の人に一通り自己紹介すると見学できます。

感想。
朝が早い!!
朝の病棟回診が5時45分(週に1日5時半)からです。回診の発表準備や身支度の時間もあるため、5時に家を出ます。4時起きです。ええ。


通学時(朝)。よくトラックから玄関先に朝刊が投げられてる現場に遭遇します


1日の最低気温のボストンです。さむっ!!
着いた初週はボストンがそもそも寒くて3度とかでしたからね!

5時45分に夜勤帯から申し送りで、病棟回診。そして7時半からオペ開始。

目を疑いました。

本当に7時半から準備入ってた・・・


ちなみにこちらの人はマスクが大嫌いらしくて、手術室の外の廊下やオペが終わった手術室ではみんなマスクを外しています。
そして、手術部のスクラブで通勤してます。

どういうことか?
一日手術部のスクラブで過ごす
→新しいスクラブに着替えて帰る
→そのスクラブで次の日通勤する
のループです。病院回りはスクラブの人であふれてます。いいのか。

でも私も着替える時間が惜しくて(朝早いんだもの!)新しいスクラブ持って帰ってきました。


さて、タイトルについてですが、先日のレクチャーで先生がこんなことをおっしゃっていました(ざっくり意訳あり)

「小児外科になる道は長い。外科としての研修を終えてから小児外科の道に進み、そこから一人前になるにはもっと時間がかかる。自分がようやく小児外科医になったころには、同期の小児科医(内科の方)はもう何年も経験を積んでいる。でも、小児外科なら食道閉鎖症(ちょうどレクチャーの内容だった)などの子どもを救うことができる。」
「It's hard, but this is life」
「昔は、より楽な診療科に進むやつらのことが嫌いだったが、今なら理解できるね」

小児外科医というのは他の診療科の医師から見ても「more than job」と言わしめるほどのハードな仕事です。特にボストン小児病院には世界中から患者が集まり、夜間救急からの緊急手術も頻繁に行われています。日夜診療・手術に勤しむ先生の熱いハートを感じた瞬間でした。

さて真面目な話が続きましたが、楽しいことも結構あります。
私、ホームステイ先の近くに映画館があるんですよ。地元のミニシアターです。
ついに!
きたー今週上陸しました!「僕?私?俺?」って混乱するところ
全部「I?」になるんですよね多分。

そしてこちらにも桜開花前線が!5月になると見ごろだと聞きました。
ボストンにも実は桜の名所多いんですよ。

4月16日はEasterです。
ホームステイ先でイースターブランチを頂きました。
日本にはイースターの習慣がないので卵?くらいの印象ですよね。
そのEaster Eggを運んでくるのがEaster bunnyです。

そして4月17日(Patriot's day)は

ボストンマラソン!
ボストン小児病院からも出場するランナーがたくさんいるそうです。ゴールはCoply、ボストン公共図書館(とても素敵な建物!)の前。会場が設営され車両の立ち入りが制限されたことから、多くのランナーや観光客が記念撮影をしていました。

ということで、4月半ばのボストンより近況をお届けしました。

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2017年4月14日金曜日

タイでの実習とか生活とか

レイです。

先週タイに到着しました!


2,3人乗りのバイクが横を猛スピードで走り抜けていくのとか・・

車多すぎて、いつまで経っても道路横断できないのとか・・


東南アジアに来たなーって感じがしてます!


バンコクに着いて早々、空港から乗ったタクシーに全然違うとこ連れていかれて、早速タイの洗礼を受けた気がしました。。笑



そいで、実習の話。


まず、私達が学んでいる病院、シリラート病院について。



タイでは第5代国王の時代、彼の息子さんが、酷い下痢と脱水により、幼くして亡くなられました。

王様は大変悲しみ、同じように苦しい思いをする人々を減らしたいと考え、タイで初めてとなる病院をつくりました。

その息子さんの名前が「シリラート」

その時できた病院がシリラート病院です。



病院内の地図はこんな感じ。


建物いっぱいあって、めちゃくちゃ複雑です!

慣れない頃は、いっつも迷ってました。



私は先週と今週、感染症科で実習をしてます。


スケジュールは日によって全然違って、朝早い日もあれば、午前中フリーな日もあるのですが、

だいたい朝5時にお隣さんが飼ってるニワトリの鳴き声で起こされます。



では、私がやってる実習の中から幾つかをご紹介します。


Microbiology Round

患者さんの病原菌を当てましょう、というやつです。

日本では、感染疑いの患者さんの培養を提出すると、カルテ上で結果が見れて、

ふむふむ、こんな菌がいるんだな。

となりますが、

その培養過程に触れる機会はなかなかありません。


このroundでは、その培養の過程をじっくり学びます。


こんな感じ。


これ、めちゃくちゃ難しいです!


・グラム染色の結果(←当初私が分かったのはここまで。)

・どんな培地を使うか

・菌特定のためにどんな検査をするか

・治療薬は何か

など、全て質問されます。


しかも、かなり細かいです。


自分の知識不足を毎回痛感させられます。


でも先生方は熱心に教えてくれるので、とても勉強になります。



ID clinic

感染症内科の外来です。

来る方は、主にAIDSや結核の患者さんです。

梅毒の方とかもいます。


先生方、マスク付けずに結核患者さんの診療するんですよね・・

絶賛排菌中の患者さんも隔離したりしないし・・

だから結核が減らないんじゃないかとも思うのですが・・(^-^;



HIV clinic

HIV感染の患者さん達の外来です。

上の先生に付いて、患者さんとの会話の合間に色々と教えてもらいます。


なんか先生達と話していると、MSMって言葉が時々出るんですよね。

これ何の略なんだろ?

って思って調べてみたら、

Men who have Sex with Men

の略なんですね。


・・・タイっぽい!!



外来では、患者さんが入ってきたら

両手を合わせて

「サワディーカー」


患者さんも両手を合わせて

「サワディーカー」

とにっこりしてくれます。


男性は「サワディーカップ」って言うみたいです。


この挨拶を交わすだけで、心がほっこりします。



Teaching round

先生達が、興味深い症例を示しながら、ベッドサイドで色々と教えてくれます。

全ての抗菌薬に耐性を示してしまった症例とか、名前しか聞いたことのない病原菌の症例とか・・




私の他にも、千葉大からの学生1人と、UCLAからの学生3人がいて、賑やかに実習してます。


空き時間があると、皆でカフェに行ったり、先生が博物館に連れて行ってくれたりします。


医局の皆でご飯を食べることも多く、偉い先生方も皆気さくで、とても雰囲気がいいです^^



先生達は皆英語を話せるので、コミュニケーションにそれほど問題はないのですが、

街中では9割以上の人に英語が通じません。

まータイにいるんだからタイ語話せよって感じなんですけどね。



タイ語の表記しかないことも多いので、混乱することも多々あります。

こないだなんて、タイ語の表札読めずに男子トイレ入っちゃったし。





これ、実は・・






いやいやいやいや!

赤といったら女子トイレでしょ!!


・・ってのも日本でしか通用しない常識なんですかね・・




タイにいると、前国王であるプミポン国王を人々がとても尊敬している様子が伺えます。


こんな感じで、至る所にプミポン国王の写真が飾ってあります。


国王が生前入院していた建物には、毎日のように人々がお花を供えにやってきます。





では、週末に行った「北方のバラ」、チェンマイでの写真を載っけて終わりにします。


でーん!




でーん!




でーん!


セミさんです。

新しい扉を開けました。


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2017年4月11日火曜日

Endocrinology@Canberra と病院&寮の感じなど


こんにちは!オーストラリアのCanberra HospitalTTと一緒に来ているAmyです(^^)
ANUチーム連投ですみません。

キャンベラに来てだいたい一週間がたったのでこれまでの実習報告とかをしようと思います。

TTも書いてくれている通りCanberra Hospitalは田舎ではありますが首都キャンベラとその付近の人口55万人をカバーする672床の病院でキャンベラで最大の病院です。(医科歯科は763床)

ちなみにキャンベラの人口密度は166/km2で東京23区の約1/100です。鼻歌歌って歩いてても誰も見てません。

きっと患者さんははるばる遠くから来ているのだろうなあ。

まあそんな感じで病院規模自体は医科歯科とあまり変わりません。ANUの教育病院なので学生がたくさんいるところも同じです。

違いを挙げるとすると

・だれも白衣着てない。

ナースキャップ廃止と同じ論理で1週間かそこらおんなじ白衣を着るのは不潔ということで医者はみんな私服。男性はシャツにスラックス。女性はきれい目な格好であればよくスカートもOK。スニーカー、ジーパンNG。といった感じです。みんな私服に聴診器かけてる。初めは医者とそれ以外の方々の区別がつかないけどユニホームとかポロシャツ来てる人はナースか技師さん。とにかく、カチッとしてるなあと思ったらお医者さんです。

Wear professionallyということらしい。。わかるけど微妙にめんどくさい。スクラブに白衣が楽ヨ。

人種がほんとにさまざま

オーストラリアは移民の国。今のオージーたちだってもとは移民ってなかんじで中国韓国日本系、東南アジア系、ブラック、ホワイトみんないる。患者さんもドクターも。なじみやすいけど名前覚えるのむずすぎ。体型も実にさまざま、、

医学生は大卒

ANUMedical Schoolpost graduate といってすでに学位のある人しか入れない。アメリカみたいなスタイル。(高校卒業してそのままいける大学もあるみたいだけど。)だからすでにひとつ専門分野をもってて話すと面白い。うらやましい!今同じ科を回ってる学生二人のうち一人はすでに放射線技師の資格持ってて木曜日の午後ここCanberra Hospital レントゲン撮影のバイトしているらしいし、(今日患者さんのレントゲン見てたら、Wow it's mine! I took this! って言い出して盛り上がった笑)もう一人の女性は精神科系の勉強してて、マスクが如何に非言語コミュニケーション妨げているかについて教えてくれた。。この病院は飛沫感染リスクのある患者さん以外と接するときは誰もマスクしてない。てか置いてない!!


さてここで実際私がどんな実習をしているかをいうことですが

今私はEndocrinology 内分泌内科で実習をしております。 こちらでもやはり日本と同じで糖尿病が圧倒的に多いですね。コントロールできるかはその人次第というところも全くいっしょ。。少し医科歯科より重症例が見られる印象でしょうか。MEN2とか初めて見た!
 
実習内容は朝は回診に同行して、カンファがあるときはカンファに参加、クルズスがあるときはクルズスに参加とそれ以外は非常に自由度が高い()キャンベラの大地のようにのびのびしております。医科歯科のように学生が患者さんを持って毎日カルテ書いてカンファで発表するといったことはありません。では学生は何をしているかをいうと、見たい外来を見学するもよし、処置を見学するもよし、研修医についてdiscussion するもよし、そこかしこで行われているレクチャーに参加するもよし、Long Caseをするもよし、、

Long Case!!

これがこちらの医学生にとってなにやら重要なようなのです。

これが何かというと、、

予備知識なしで患者さんの問診及び身体所見を取る

⇒上級医にプレゼンする

⇒フィードバック

といった感じです。

何かと似ているなあ、、

そう、我々がFOCUSでやっていたヤツです!

わあほんとにやるんだなあ、、、

オーストラリアではこれが試験の一環になっているらしいので実習中にその練習をするわけです。

こっちの学生実習は何か義務があるというよりは学びに来ているという色が強いです。

ということで私も一緒に回っている学生に助けてもらいながらまだ見ぬ運命の患者さんを探して見知らぬ病棟をさまよい、医学生のトレーニングと説明して問診&身体診察をしました。

お年寄りの患者さんの話があちこち飛ぶのは世界共通、、かわいいお孫さんの話をかわしつつ問診を取っていきます。こちらの患者さんはみなさんとってもフレンドリー。Hi, Amy といって楽しくおしゃべりしてくれます。全然問診がとれない、、まあそんなこんなで問診&身体診察を終えて、鑑別診断を考えていざプレゼンへ!

その様子はまた次回!(先生が忙しすぎてまだ出来てないだけ、、、、)
それでは写真を何枚か(^^)
病院の外見。きれい。いい天気♪

病院の外見2 救急外来。なにやらカラフル。めちゃめちゃ忙しいらしい。


病院の中身。百周年らしく垂れ幕がかかってる。結構きれい。


寮の外観。うん。敷地内ゆえ病院まで徒歩30秒くらい。


寮の部屋。写真よりは広いよ。

夜は寒い、、のでブランケット余計にもらった。シャワー、キッチン、トイレ共用。8週間で10万円とキャンベラでは破格の安さ。まともなスーパーまで徒歩20分。レストランもほぼないしあっても高い。 この前マックいったらバーガーとドリンクとポテトかなんかで千円超えてて引いた。よって週末に買いためて自炊することに。ところがTTに自炊力皆無と判明 し一回晩御飯を与えたところ味を占められてすでに4回ほど I cooked for him.....食べる食べる。お金とります(^^)
なにはともあれキャンベラの空気はおいしいです。
人もとてもやさしい。(初日にTTとよくわからんバス停に降りてスーツケース押してたらイケメンおじいさんが車で拾って病院まで連れて行ってくれました!I LOVE CANBERRA!
夜は満天の星空にサザンクロスが輝いております。
イースター休みには都会のシドニーに行こうかな。
ではまた~

2017年4月10日月曜日

ANU組メンバー紹介&Geriatrics①

こんにちは、ANU組のTTです!
今日はANU組のメンバー紹介と、今僕が回っているGeriatricsでの実習の紹介をしていきたいと思います。


まずはANU組のメンバーの紹介から、、
本当は初回の投稿ですべきでしたが、、、


Amy:4月 Endocrinology 5月 Geriatrics and Aged Care
バレー女子。アタック強そう。最近たびたび料理作ってもらって助かってますm(_ _)m


TT:4月 Geriatrics and Aged Care 5月 Gastroenterology
テニスが趣味。おそらく引退試合となる東医体に向けて日々練習に励んでおります。。(もちろん実習はちゃんとやってますよ!)


とんくら:5月 Neurology 6月 Anesthesia
意識高い系その1。いろいろとハイスペックな印象なのでこの機会にweak pointを探そうと画策しております。


Noa:5月 Oncology 6月 Geriatrics and Aged Care
意識高い系その2。ペンネームの由来不明。きっと面白くて深イイoriginがあるのでしょう。


オーストラリア組は以上の4人になります。

ここで勘の良い方は気づかれたかもしれませんが、、、


そう、4人中3人がGeriatrics and Aged Care(老年病科)を選択しているんです!

Canberra Hospitalでの実習は事前にいくつかの選択肢(20個以上?)の中から希望を提示してそれが採用されればそのdepartmentで実習を行うことができます。この希望はだいたい通ります。てことで今回の3人は各自それぞれ老年病科を希望したんですね。これには理由があって、Canberra Hospitalの老年病科は学生を積極的に関わらせてくれると去年行かれた先輩方からとても評判が良かったのです。

てことで!
現在僕が回っている科でもあるGeriatrics and Aged Careでの実習について紹介していきたいと思います。


一応最初に渡された予定表ではこんな感じになっていますが、、
実際のところは、

8:15〜9:00 Handover
いわゆる"申し送り"。前日から朝まで何か変化はあったか(バイタルやその他処置を行ったかなど)、今日やることは何か、退院はいつの予定か、その他注意事項などの話し合いを病棟の全患者(だいたい20人くらい?)について行います。
このプロセスで全患者についてある程度の状態を把握することができます。日本でも同じようなことは行われていますが、日本よりも全体的に"テキパキ"進む印象を持ちました。日本では、科にもよりますが、長々話し合った挙句結局方針はどうするの?となることがけっこうあるのに対し、こちらでは無駄に長く時間をかけることはせず、話し合うべきところではしっかり目的・ゴールを見据えて話し合い、そうではないところは軽く流す印象を受けました。これは病院が特にというわけではなくそもそもの両国民の働く姿勢の違いなのかもしれませんが、、、日本ではとにかく長く働くことが賞賛される文化がいまだに根付いているのに対し、オーストラリアではむしろ長く職場にいることは無能の証であり、要領よく仕事を完遂し夜は趣味や家族との時間を楽しむことこそが目指すべきところとなっているように。。。

話が逸れたので戻しますが、日本とオーストラリアの人々の仕事への姿勢の違いにはプロセメの時から感じるところがあったので、また気が向いたらそのうち記事を書きたいと思います。。

とにかく、このプロセスでは全患者について前日からの状態の推移を把握し今後の方針を話し合うということが行われます!

9:00〜12:00 Ward Round
いわゆる病棟回診です。リスニングがあまり得意ではない自分としてはこのプロセスがとても勉強になります。というのも、先生方が患者さんに話しかける英語こそが普段の会話に比してゆっくり喋られ、とても聞き取りやすいからです。その上、日本での回診よりも密に患者さんとコミュニケーションをとるので、細かい患者さんの情報(症状の状態とか、ご家族の状況とか、、)はもちろん、現在の状況に対するアセスメントや今後の方針なども把握できるため、非常に勉強になります。
これはまた後ほど述べますが、老年病科では患者さんが退院した後の状況を整えることも非常に重要であり、退院後家でサポートしてくれる人が誰かいるか、いたとしてもその人も高齢である場合は近くにサポートしてくれそうな親族などがいるか、もしいるなら簡単に連絡を取れる状況にあるかなど、かなり細かく問診して状況の把握に努めます。

ルーティンとなっているのは基本的に上の二つだけですが、それ以外にもさまざまな学習機会があります。午後は基本的にそれらを行います。

が!少し長くなってきたのでそれについてはまた後日紹介します!すいません!
今日のところはこれで!
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ラスベガス到着!

はじめまして!
今年の4,5月に、ネバダ大学に留学しています、kamaと申します。

ネバダ大学には、私を含めて二人が留学させて頂いています。
ブログを更新するのはネバダ組が最後になってしまいました…遅くなってすみません。

今回は、ネバダや病院について、簡単に紹介したいと思います。

ネバダ大学は、アメリカのこの辺りにあります。
南の方なので、4月の上旬でも日中は30℃近くととても暖かく、乾燥しています。
(ちなみに、ネバダ州一つで日本の本州の面積より大きいそうです。
スケールの大きさに驚きます。)


飛行機の到着直前。周りは砂漠です。


ネバダ大学には、ラスベガス校とリノ校がありますが、私たちが来ているのはラスベガス校の方です。


・・・ラスベガス?

そうです、あのカジノで有名なラスベガスです(笑)
実際、中心部には、ホテルを中心としてカジノが数えきれないほどあり、空港やコンビニにもスロットマシンがあるほどです。


中心部はこのような大きなホテルが20軒以上あり、とても賑やかです。
(観光については、また後ほど報告できたらと思います)


さて、先ほどネバダ大学ラスベガス校に来ていると書きましたが、
正確には、私たちが実習をするのはそこから少し離れたところにある、University Medical Center (UMC)というところです。

UMC

UMCは病床数541床の公立病院で、ネバダ州で唯一のLevel 1 Trauma CenterとBurn Care Facilityを備えています。

UMCのHP(https://www.umcsn.com/)より

私たちの実習もそろそろ始まっていますが、それぞれ、

yoko→4月:ICU(1週間小児ICU) 5月:ER(1週間外傷ER) 6月:未定

kama→4月:ER(1週間外傷ER) 5月:ICU(1週間小児ICU)

で実習を行う予定です。

ERの実習では、夜シフトの週もあるそうなので、ドキドキしています。

それでは、また近々、実習についてなどご報告します!
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2017年4月9日日曜日

NTUH麻酔科実習の簡単な紹介

こんばんは。けろです。

台湾の連休と重なってたり、オリエンテーションだけで1日終わったりしたのでまだ2日分しかマトモに実習してませんが、先週やったことについて軽く報告しておきます。

今麻酔科を回っている学生は国立台湾大学の学生(7年生)が2人、アメリカからの留学生2人(両方4年生ですが別の大学)、けろの5人です。一応それぞれの国でみんな最終学年ではあるのですが日本以外は9月始まりなのでけろが一番年少です(^^;

それぞれの国の医学教育システムを簡単に紹介しておくと、

(1)日本
高校卒業→医学部入学(教養含めて6年)→初期研修(2年)→専門医研修(3年〜)

(2)アメリカ(ちょっと自信ない)
高校卒業→一般の大学(4年)→メディカルスクール(4年)→レジデント(専門)

(3)台湾
高校卒業→医学部入学(教養含めて7年)→トレイニー(1年)→レジデント(専門)

という感じです。台湾は6年生までは日本と似た様な感じであまり侵襲的な処置はしませんが食事のオーダーを出したりとかはしたりすることもあるそうです。
7年生は日本の初期研修医と似ていて、Aライン(動脈)をとったり、CVをとったり検査オーダーを出したりします。

で、7年生がそういう立ち位置なので、一緒に回る留学生も当然同じ様な事をやっています。


オペ室がたくさんあり回転率も高いため、いろんな部屋を回りながら代わる代わるレジデントの指導下で学生がIVをとったり、Aラインをとったり、マスク換気をしたり、気管挿管をしたり、CVカテーテルを挿入(しかもエコーなし)したりしています。

ちょっと日本じゃ考えられないですよね(^^;

けろはまだCVカテーテルをやっていませんが、気管挿管はとっても緊張しました(どうにか無事に入りました)。

見るのとやるのはやっぱり全然違うし、マネキンと生体も全然違うんだなぁと実感しました。

他の科を回っている非中国語話者留学生に聞くとシャドウイングやレクチャーの受講が主らしいので手技を色々と学生のうちからやってみたい人にとってはNTUの麻酔科はとてもおすすめです(^^)